JICA
2014/05/13
JICAニュース:民主化から20年の南アフリカ-根深く残る格差の是正に向けて-
キーワード:アフリカビジネスをサポートする人材育成, 南アフリカ共和国, JICA
南アフリカ共和国(以下、南ア)において、初めてすべての人種が参加して行われた選挙を経て、故ネルソン・マンデラ氏が、初の黒人大統領に就任したのが1994年。そして同年、人種隔離政策(アパルトヘイト)が廃止された。それから20年の時を経て、5月7日には、5度目となる国民議会(下院)の総選挙が行われ、下院議員から大統領が選出される。
アパルトヘイト廃止後、それまで白人を中心とした一部の層が享受していた経済的な恩恵が、黒人層を含むすべての層に波及することが期待されたが、状況は20年たった今でもあまり改善していない。一人当たり国民総所得(GNI)は7,610ドル(2012年)と、経済的には一見豊かな国に見えるが、1日2ドル以下で生活する人口の割合は31.3パーセント(2009年)、ジニ係数は63.6(2012年)で、世界最大級の経済格差がある。南ア全体の失業率は25パーセント、黒人の失業率は30パーセント以上、若年層の失業率に至っては50パーセントと深刻な状況だ。今回の選挙では、こうした経済格差への対策が、重要な争点となっている。
JICAの南アにおける雇用創出(産業人材育成)、教育格差是正に向けた取り組みについては、ニュース本文をご覧ください。