エチオピア日本国大使館
2019/07/30
エチオピア月例報告(2019年4月)
キーワード:アフリカ各国の動向, 現地からのレポート(寄稿)等, 外務省・在アフリカ日本大使館, エチオピア連邦民主共和国
エチオピア月報(2019年4月)
主な出来事
【内政】
【外政】
【経済】
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【内政】
- 4日,運輸省は3月10日に発生したエチオピア航空機墜落事故に関する暫定報告書を発出した。(4日,FBC)
- 5日,人民代表議会(当国下院)は,国家選挙管理委員会(NEBE)の再設置に関する法案を可決した。(5日,FBC)
- 12日,連邦司法長官局は,政府高官を含む59名を汚職及びテロ準備の容疑で逮捕された旨発表した。(12日,FBC)
- 18日,当国下院は,新閣僚人事として,ゲドゥ新外相,レンマ新国防相,アイシャ新都市開発・建設相を任命した。(18日,FBC)
- 18日,新オロミア州知事にシメリス・アブディサ氏が任命された。(18日,FBC)
- 28日,アビィ首相は記者会見を行い,エチオピア情勢について法の支配,地域統合,外政の観点から説明を行った。(28日,FBC)
- 27日,ネガソ・ギダダ元大統領(1995-2001年在任)が逝去した。(27日,FBC)
【外政】
- 3日,ゾーラブ・ムナツァカニャン・アルメニア外相は当地を訪問し,マルコス外務国務大臣と共に貿易投資の促進に関するMOUに署名した。(3日,MoFA HP)
- 10日,トレンタ伊国防大臣は当地を訪問し,伊・エチオピア間の防衛分野におけるさらなる関係強化を図ることを表明するとともに,防衛協力に係る基本合意書に署名した。(10日,The Reporter)
- 15日,ジャラールッディーン・シャイフ・タイエブ・アフマル・スーダンNISS副長官を始めとする暫定軍事評議会一行は当地を訪問し,アビィ首相等と会談し,対スーダン支援について意見交換を行った。(15日,FBC)
- 14-16日,イバンカ米大統領補佐官は,当地を訪問し,アビィ首相,サヘレウォルク大統領等と会談し,女性の国際開発と繁栄イニシアティブの促進について議論した。(15日,ENA)
- 24日,第二回一帯一路フォーラムに出席したアビィ首相は習近平国家主席と会談を行った。(24日,FBC)
【経済】
- 経済全般・財政・金融
- アビィ首相の改革によって,同首相就任1年目にして,エチオピア国内に130億米ドルもの外貨流入を記録した。(4日,The Daily Monitor)
- 国家統計局によると,2018年3月から2019年3月までのインフレ率は2%に上昇した。(9日,The Daily Monitor)
- 貿易・投資・ビジネス
- 3日,IFCはエチオピア税関委員会(ECC)と貿易・物流改善の助言を行う協力協定を締結した。(6日,The Reporter)
- トルコのミネラルウォーター会社がエチオピアに約650万米ドル投資する。工場敷地はデブレブラハンに約4,700平方メートル規模で建設され,4日,開所式が行われた。(6-8日,The Reporter)
- エチオピア海運物流サービス公社は,1ヶ月以内にモジョドライポートを通じて輸出する際の運賃を50-70%引き下げると発表した。(7日,Fortune)
- エチオピア政府は,AUC議長にアフリカ大陸自由貿易協定を批准する外交文書を提出した。同協定はエチオピアと他加盟国とのビジネス拡大に寄与する巨大マーケット創設に不可欠である。(12日,The Daily Monitor)
- 16日,鉱業・石油省は国内外のいくつかの企業に8つの鉱物探査ライセンスを発出した。同許可により,2019年から3年間鉱物探査が可能となる。(18日,The Daily Monitor)
- 23日,エチオピアと中国はコーヒーの中国への輸出及び二国間貿易の深化に関する覚書に調印した。(26-28日,The Daily Monitor)
- 水・エネルギー
- エチオピア電力公社(EEP)は,発電事業を中止することを公表した。EEPは,プラント,送電線及び発電所の管理に集中し,既存及び将来の電力プロジェクトは民間企業によって運営されることを見込んでいる。(6日,The Reporter)
- 鉱業・石油省は,2021年までに天然ガスの輸出を開始すると述べた。天然ガスの輸出は同国の外貨獲得に貢献すると期待されている。(14日,The Ethiopian Herald)
- アディスアベバ市は,市民及び周辺住民865人に安全な飲料水を供給するため,24億ブルの飲料水プロジェクトを開始する。(21日,Fortune)
- 水・灌漑・エネルギー省は,グランド・エチオピア・ルネッサンス・ダム(GERD)が2020年12月までに750メガワットの発電を開始すると発表した。同ダムは2011年4月に開始されたが,設計変更のために延期され発電が遅れている。(28日,Capital)
- 工業・運輸
- 中国のCAMCEエンジニアリング社は,TamaBeles1製糖工場の建設に係る契約を95百万米ドルで落札した。(7日,Fortune)
- シーメンス社は,エチオピア投資委員会(EIC)と2025年までに低中所得国になるという政府目標を支援するための覚書に署名した。両者は送電分野における技術ノウハウの共有で協力する。(10日,Capital)
- エチオピア政府は,現在遅延しているエチオピアで2番目に大きいヤユ肥料プロジェクト開発をモロッコの肥料メーカーであるOCP社に発注することを決定した。(13日,The Daily Monitor)
- 12日,エチオピア政府は,現在稼働中及び建設中の13の製糖工場を民営化するためのプロセスを開始した。(14日,Fortune)
- ナサ・ガーメント社は,500万米ドルを投資しハワサ工業団地に入居する。同社は,工業団地内の5,500平米メートルの貸工場にてシャツ,ズボン,セーター等を製造する予定。(14日,Fortune)
- 4日,エチオピア-ジブチ間の鉄道輸送が,貨物列車の脱線及び線路の損傷により中断された。同中断による被害は約2-3億ブルに及ぶ見込み。(21日,Fortune)
- 運輸省は,エチオピア第2の鉄道建設プロジェクト(アワシュ-コンボルチャ-ウォルディア間)が資金不足のために直近9ヶ月間でほとんど進捗が無いことを明らかにした。(27日,The Reporter)
- その他
- エチオピア当局によると,エチオピアは2018年に当地に訪問した中国人観光客によって,1億9,000万米ドルの外貨を獲得した。(6-8日,The Daily Monitor)
- エチオピア政府は,援助機関と共に,民族衝突及び干ばつの影響を受けた830万人の支援のために,41億米ドルの食糧及び非食量人道支援を提供するよう国際社会に呼びかけた。(13日,The Reporter)
- 文化・観光省によると,2018年7月からの9ヶ月間に観光業で25億7,000万米ドルを超える収入があった。(17日,The Daily Monitor)
- エチオピアは26ヶ国から100万人近くの難民を受け入れており,アフリカで2番目の難民受け入れ大国である。これらの難民の大多数は南スーダン,ソマリア,エリトリア,スーダンから来ており,全国27の難民キャンプにて保護されている。(17日,The Ethiopian Herald)
- エチオピア政府は,竹を主要輸出産品とするための,竹産業に係る10ヶ年戦略を打ち出した。同戦略は,5月初めに環境・森林・気候変動委員会によって承認される予定。(28日,Fortune)
- 各国動向
- 2日,イタリア政府はエチオピアの公衆衛生機関に220万ブル相当の実験器具を寄付した。(4日,The Ethiopian Herald)
- 米国国際開発庁(USAID)は,エチオピアでの7年間にわたるヘルスケア分野における能力構築支援プロジェクトを完了した。(6日,The Reporter)
- 欧州委員会(EU)は,エチオピア政府と1,000万ユーロの無償援助に係る契約を締結した。同資金は,「エチオピア社会的責務プログラム」に活用される予定。(11日,The Daily Monitor)
- 10日,オランダ及び欧州委員会(EU)は,小児病院建設及びエチオピア社会的責任プログラムに係る11億ブル以上の価値のある無償援助契約を締結した。(11日,The Ethiopian Herald)
- 8日,世界保健機関(WHO)は,オロミア州及び南部諸民族州にあるゲデオ及び西グジ地域における国内避難民のニーズに対応するため,専門家や医療物資等を派遣した。(13日,The Reporter)
- 10日,エチオピア政府は,オランダ政府から新たに2,744万ユーロ相当の資金を調達し,当地で初めての小児病院を建設予定。(13-14日,The Reporter/Fortune)
- エチオピア政府と米国政府が食糧安全保障への投資,経済成長の発展を目的として「未来を養う」パートナーシップ協定を締結した。(16日,The Daily Monitor)
- 15日,エチオピア政府はアフリカ経済開発アラブ銀行(BADEA)との20万米ドルに相当する融資契約を締結した。(17日,The Daily Monitor)
- 16日,エチオピア政府は韓国政府と,両国間の開発協力を強化する目的で約3億米ドルの借款契約に署名した。同借款は,アダマ科学技術大学におけるセンター設立やアディスアベバBRTプロジェクト支援等に活用される予定。(17日,The Daily Monitor)
- 革新・技術省は,エチオピア政府とロシア政府が,原子力発電を代替再生可能エネルギー源として利用することを可能にする核開発ロードマップ協定を締結したと明らかにした。
- 21日,韓国輸出入銀行はエチオピア政府とエチオピアの電力送電網プロジェクトに係る58億米ドル相当の譲許的借款契約を締結した。(23日,The Daily Monitor)
- アビィ首相は,エチオピアの電力供給能力向上のため,第2回一帯一路フォーラムでの訪中時に中国企業と11億米ドル相当の官民パートナーシップ契約を締結する予定。(23日,The Daily Monitor)
- 歳入省と韓国国際協力機構(KOICA)は750万米ドルの無償援助契約を締結した。同援助は,取引システムのIT化,ワンストップショップ・サービスのオンライン・プラットフォームの初期開発及び能力構築支援に活用される。(23日,The Daily Monitor)
- 25日,土壌改善による道路防災プロジェクトが京都大学によって開始された。プロジェクト期間は約5年間でアディスアベバ科学技術大学等エチオピア国内の大学も参画する。同プロジェクトは,日本国際協力機構(JICA)の資金援助のもと実施される。(26日,The Ethiopian Herald)
- 26日,ダグマウィット運輸省大臣は,日本企業がエチオピアで発売する,電気三輪自動車はエチオピアのグリーン経済政策を支持し,当面の地域社会の交通問題を抑制するのに役立つと述べた。(27日,The Ethiopian Herald)
- アビィ首相は中国の李首相と面談し,5つの協定に署名した。同協定には,シェゲール川美化プロジェクト等が含まれる。(26-28日,The Daily Monitor)
- 国際金融公社(IFC)が,ハレルヤ総合病院とエチオピアにおける患者の安全と品質保証を促進するアドバイザリーサービス協定を締結した。(26-28日,The Daily Monitor)
- アビィ首相が習近平主席と会談した後,習国家主席は,エチオピアの2018年末までに満期を迎えた無利子融資の返済を取り消す立場を共有した。(27日,The Reporter)
- エチオピアと中国は,エチオピアにおける送配電網に投資するためのパートナーシップ協定を締結した。(28日,Fortune)