スーダン日本国大使館

2014/04/03

安全の手引き(スーダン)

キーワード:外務省・在アフリカ日本大使館, スーダン共和国

近年、海外へ渡航される方が増加するにつれ、事件・事故に巻き込まれるケースが数多く報告されています。海外で事件・事故にあうと、諸般の事情により被害の回復が困難であることはもちろん、家族等にも心配をかけ、事後措置に多くの労力と費用を要することになります。

したがって、事件・事故に巻き込まれないためには、滞在する国・地域の実情を十分把握するとともに、日頃からの防犯対策に万全を期すことが大切です。

本案内は、スーダンに滞在する皆様が事件・事故に巻き込まれないために留意すべき事項をまとめましたので、参考にしていただけたら幸いです。 

1.防犯の基本的な心構え

(1)自己防衛意識の堅持

「自分の身は自分で守る」及び「NO ADVENTURISM (冒険主義はやめよう)」が防犯の大原則です。現在、スーダン全域には、地域毎に異なる危険情報が発出されていますので、渡航の際には、渡航先のセキュリティーレベルを十分確認するようにしてください(ダルフール地方、西コルドファン州、南コルドファン州及び青ナイル州に「渡航の延期をおすすめします」を発出中)。

(2)「彼を知り、己を知れば…」の姿勢

スーダンの現状、国民性などを理解した上で、自分が現地の人からどのように見られているのか考えることは、防犯上極めて重要なことです。そうすれば、スーダンに滞在する上で、どのような行動が危険であるか、自ずと知ることができます。

(3)安全は有償

安全を確保するための出費は、決して惜しまないで下さい。

事件・事故等に巻き込まれないためには、住居の防犯対策(センサー等の防犯機器の設置、警備員の配置)及び運転手の雇用等、安全のための必要な措置を講ずることが必要です。

(4)相互協力の精神

大使館、在留邦人の相互間で緊密に連絡を取り合い、情報交換して相互に協力することは、安全な海外生活を送るために極めて重要なことです。「在留届」の提出は、その前提となるものですので、3か月以上滞在する場合には、必ず大使館に提出してください(旅券法第16条により、海外に3か月以上滞在する方は、在留届の提出が義務付けられています)。もちろん、3か月未満の滞在であっても提出は可能ですので、いざという時のために是非、ご提出をお願いいたします。(提出の方法は、大使館に直接出向いて提出するほか、電話やFAX、インターネットからでも登録可能となっています。検索エンジンで「ORRnet 外務省」等と検索して下さい)。

2.最近の犯罪発生状況

(1)首都ハルツーム

2013年9月に発表された政府の経済政策により、ガソリン等の石油製品の価格が上昇し、一般市民の生活を直撃しました。この物価高騰は、治安情勢にも悪影響を及ぼしています。犯罪統計が不十分であるため、正確な件数は不明となっていますが、ひったくり、すり、車上ねらい等の窃盗事件だけでなく、痴漢等の性犯罪、路上強盗等の凶悪犯罪も増加傾向にあると言われています。

また、交差点や市場においては、いわゆるホームレスやストリートチルドレン等といった物乞いが少なからず存在し、体感治安も悪化傾向にあります。

<最近の邦人に関わる犯罪被害例>

○ 窃盗(ひったくり)事件の発生(2013年4月1日)

4月1日(月)午後6時35分頃、邦人男性が帰宅途中、ハルツーム2地区路上において、後方からバイクに乗った二人組の男に、所携のバッグ1個(旅券、ID、鍵、携帯電話、財布等在中。約10万5千円相当)をひったくられたもの。怪我なし。

○ 窃盗(ひったくり)事件の発生(2013年10月5日)

10月5日(土)午後8時00分頃、ハルツーム2地内において、邦人女性がバス停に向けて歩いていたところ、前方から近づいてきたバイクに乗った二人組の男に、すれ違いざまに所持していたショルダーバッグ(携帯電話等在中)をひったくられたもの。

○ 窃盗(車上ねらい)事件の発生(2013年10月18日)

10月18日(月)午後7時00分頃、アマラート地区ムハンマド・ナジーブ通りの雑貨店前において、被害者が車両を止め、店内で買い物をしていたところ、何者かが後部窓ガラスを割り、後部座席下に隠してあったバッグ2個(パソコン等在中)を窃取されたもの。

○ 窃盗(部品ねらい)事件の発生(2013年12月21日)

12月21日(土)午後6時00分から翌22日(日)午前8時00分頃までの間、邦人団体所属運転手が、アマラート地区のホテル前に同団体名義の車両を駐車しておいたところ、翌朝、タイヤ4本が盗まれ、車体がレンガに乗せられた状態で発見されたもの。

 

(2)ダルフール地方

2011年7月、スーダン政府と「自由と正義運動(LJM)」及び「正義と平等運動(JEM)分派」との間で和平合意(ドーハ合意:DDPD)が締結されていますが、他の主要なダルフール反政府勢力は、同枠組みに参加していません。2011年11月には、南コルドファン州、西コルドファン州及び青ナイル州で活動する反政府勢力「スーダン人民解放運動・北部勢力(SPLM-N)」とダルフール反政府勢力による同盟である「スーダン革命戦線(SRF)」が形成され、スーダン政府軍との武装闘争を継続しています。また、一部地域では、ダルフールAU・国連合同ミッション(UNAMID)及び人道支援関係者等に対する誘拐、襲撃、略奪等や部族間抗争が発生しており、治安情勢は依然として不安定な状態となっています。

(3)南コルドファン州、西コルドファン州、青ナイル州及びアビエ地域(南部地域)

南コルドファン州、西コルドファン州及び青ナイル州は、第二次南北スーダン内戦時代に南部スーダン側として戦った将兵が多数残存し、「スーダン人民解放運動・北部勢力(SPLM-N)」として、政府軍との闘争を継続しています。

また、アビエ地域は、スーダンと南スーダン両国が領有権を主張している係争地であり、両国が締結したアビエ地域行政治安暫定措置に基づいて非武装地帯とされ、現在、国連平和維持部隊「国連アビエ暫定治安部隊(UNISFA)」が治安維持に当たっています。首脳会談で同地域の治安措置履行に係る協議が実施される等、最終的な問題解決に向けた努力が続けられていますが、依然として、スーダン・南スーダン両国の大きな課題の一つとなっています。

<2013年における主な反政府勢力の衝突>

     1月9日、北ダルフール州ジェベル・マッラ(Jebel Marra)周辺において、JEMと政府軍が衝突し、JEM構成員30人が死亡した。

     1月11日、南コルドファン州ハムラ(Al-Hamrah)地区とアハイミール(Al-Ahhaymir)地区で政府軍とSRFが衝突し、SRF構成員50人が死亡した。

     1月12日、北ダルフール州の州都エル=ファーシル近郊の道路建設現場を武装集団が襲撃し、民間人である中国人労働者3名と中国人技師1名が拉致されたが、16日に無事に解放された。

     2月10日、南コルドファン州のアブジベハ(Abujibeha)地域において、南スーダンの民兵組織が襲撃し、民間人17人が殺害された。

     2月14日、南ダルフール州ウングンガ(Oum-Gounga)地区で、政府軍と反政府勢力が衝突し、政府軍の兵士1名が死亡した。

     2月18日、青ナイル州の南スーダンとの国境近くにおいて、政府軍と反政府勢力が衝突し、反政府勢力の戦闘員60人が死亡した。

     3月10、11日、青ナイル州スルクム(Surkum)で、SPLM-Nと政府軍間で衝突が発生し、SPLM-N戦闘員40人が死亡した。この衝突で政府軍は同地域からSPLM-Nを撃退した。

     3月16日、南ダルフール州の州都ニヤラ近郊で、政府軍がSLAの待ち伏せ攻撃を受けたが、撃退し、SLA側戦闘員が100人死亡した。

     3月25日、南ダルフール州において、難民支援会議に出席するためにニヤラに向かっていた難民代表団が、護衛していたUNAMID兵士等とともに、SLAに拉致されたが、30日に無事に解放された。

     4月8日、南ダルフール州において、政府軍が反政府勢力SLAミナウィ派の攻撃を撃退した。この衝突で15人が死亡し、ランドクルーザー3台が破壊された。

     4月10日、南ダルフール州の州都ニャラ周辺において、政府軍とSLAのミナウィ派が衝突した。

     4月12日、南コルドファン州の州都カドゥグリ南東部地区が、SPLA‐Nによるミサイル攻撃の標的となり、民間人3人が死亡、負傷者が発生した。

     4月27日、北コルドファン州ウムラワバをJEMが攻撃し、市場や銀行数カ所で略奪を行ったが、同日夜、政府軍が郊外へ撤退させた。

     5月5日、南コルドファン州のウム・ベリンビタ(Um-Berimbita)地区が、SRFの残党による奇襲攻撃を受けたが、政府軍が撃退した。

     5月6日、南コルドファン州ウムブルンビイタハ(Um-Brumbiitah)において、政府軍がSRFの攻撃を撃退し、SRF構成員60人を殺害した。

     5月14、15日、北コルドファンのジャバル・アルダイル軍地区とシドラ軍地区において、SRFと政府軍が衝突した。

     5月26日、南コルドファン州州都カドゥグリの東にあるダンドゥル(Dandrur)地区で、SRFが戦車により政府軍基地を攻撃し、政府軍がこれを撃退した。

     6月12日、アビエ地域のディフラ油田の油送管が、南スーダンを拠点とする反政府勢力により攻撃され、ディフラ油田の油送管を破壊し、翌13日には、ミッセリーヤ族が、同地域のケチディフラを通る石油パイプラインを爆破した。

     6月14日、南コルドファン州の国連軍基地がSPLM-Nの砲撃を受け、平和維持部隊のエチオピア人隊員1名が死亡、2人が負傷した。

     7月3日、南ダルフール州において、州都ニヤラに向かっていたUNAMIDのナイジェリア兵3人が、何者かのRPGによる攻撃を受けて負傷した。

     7月4日、南ダルフール州の州都ニャラにおいて、援助活動従事者1名が死亡、3名が負傷する治安部隊間の銃撃戦が発生し、同市には一時的に夜間外出禁止令が発令された。

     7月13日、南ダルフール州ホールアベシェ付近において、UNAMIDが正体不明の武装集団に襲撃され、UNAMIDのタンザニア兵7名が死亡、17名が負傷した。

     7月15日、南コルドファン州サララ(Salara)のティミン(Timin)地区を、スーダン国軍(SAF)が空爆した。

     7月23日、北コルドファン州の町ジェベルダイエル(Jebel al-Dayer)を、SRFが攻撃した。戦闘は24日まで続いたが、政府軍が撃退した。

     7月27日、南コルドファン州ダラン郊外において、政府軍がJEMの待ち伏せ攻撃に遭い、兵士9名が死亡、35名が負傷した。

     8月5日、スーダン・南スーダンの国境において、南スーダンのパトロール隊がスーダン側へ越境、発砲した後、衝突が起き、スーダン兵1人が死亡した。

     10月11日、北ダルフール州において、UNAMIDの軍事監視要員のザンビア人男性が車両で移動中に襲撃され、この男性が死亡、13日には、西ダルフール州において、UNAMIDの隊員の乗った車列が、正体不明の武装集団による襲撃を受け、セネガル人の平和維持部隊員3名人が死亡、1名が負傷した。

     10月26日、北ダルフール州の町マレート(Maleet)で、SLMと連携する武装集団が政府軍パトロール部隊を襲撃し、軍車両2台を奪って逃走したが、政府軍が追跡し、戦闘員5人を殺害した。

     11月16日、西ダルフール州のマーラ山地付近において、SLMのアブドゥルワーヒド・ヌール率いる派閥と、同武装勢力のアブ・カシム・イマムの派閥との間で内部衝突が発生し、アブドゥルワーヒド派の構成員15名が死亡した。

     11月17日、西コルドファン州の町アブザバド(Abu Zabad)において、JEMが攻撃したが、政府軍がこれを撃退した。同衝突により、政府軍は、JEMの副指導者フィダイル・ラフーマを殺害した。

     12月1日、スーダン政府は、青ナイル・南コルドファン両州の扱いに関して、SPLM-Nと新たな交渉を行うことで合意したと発表した。

     12月30日、南ダルフール州グレイダ付近において、UNAMIDの平和維持部隊の車列が正体不明の武装集団の攻撃を受け、ヨルダン兵とセネガル兵2名が死亡した。

 

3.防犯のための具体的注意事項

<外国人が多く住む地域>

・Khartoum(ハルツーム)1,2

・Amarat(アマラート)

・Al Tayfe(アルタイフ)

・Al Riyad(リヤド)

(1)住居の選択方法

○ 住居選択に避けるべき地域・場所

・ 付近に空き家が多い場所

・ 難民やホームレスが多い地域

・ 袋小路になっている場所

○ 住居選定に際してのチェックポイント

・ 十分な高さ(概ね3メートル以上)と強度を持った外塀と門扉があるか。

・ 外塀には「忍び返し」等の進入防止装置が設置されているか。 

・ 建物出入口には警備員が配置され、出入りする者のチェックが行われているか。

・ 外部からの侵入に備えて、窓に鉄格子等の設備が整っているか。

・ 全ての出入口ドアには、十分な防犯設備(堅牢な材質、2個以上の錠、のぞき窓等)が備えられているか。

・ 駐車場は、敷地内にあるか若しくはフェンス等で囲まれているか。

・ 門、庭、駐車場及び玄関付近に屋外灯が設置され、異常なく点灯するか。

(2)住居の防犯対策
○ 住居外部の防犯対策

・ 住居の外壁等に表札を掲げるなど、むやみに居住者情報を明かさない。

・ 防犯灯等の照明は出来るだけ明るくする。

・ 一戸建ての場合、庭石を置かない、定期的に草木を剪定する等、侵入者が容易に隠れる場所をつくらない。

・ 常に住居内外の整理整頓に心がけ、異常の早期発見に努める。

・ 信頼のおける警備会社と契約し、24時間体制の警備員を配置する。

○ 住居内部の警備対策

・ 警報装置(センサー)を設置する。

・ 施錠設備、屋外灯等の保守・点検に努め、不良箇所は速やかに補修する。
・ 通常使用しない出入口は、かんぬき等で補強しておく。

・ 窓にはカーテンを付け、特にフラット低層に居住する場合は、外部から中の様子がわからないようにする。

・ 非常事態に備え、防犯ブザー等を設置する。

(3)生活上の注意事項

○ 近隣者に対する注意

近隣にどのような人が居住しているか把握しておく。また、近隣と良好な関係を醸成し、有事の際の協力体制を構築しておく。

○ 訪問者に対する注意

一戸建ての場合、用件を確認するまで不用意に敷地内に立ち入らせない。また、フラットの場合、のぞき窓等から来訪者を確認し、扉を開ける際にも、安全チェーンをかけたまま対応する

○ 使用人・警備員に対する注意

・ プライドを傷つけたり、恨みを買うような言動及び行為をしない(特に宗教関連事項)。

・ 貴重品の保管場所を察知されない。また、現金や貴重品を使用人の目に触れる

場所に放置しない。

・ 使用人の友人等部外者を無断で敷地内に立ち入らせない。

・ 来訪者に対する警戒、家人が不在の場合の対応要領等を教えておく

・ 家族構成・名前はもちろんのこと、出勤・帰宅時間等の生活情報を不用意に外部の者に漏らさないよう指導する。

・ 空巣被害は、雇用している使用人や警備員の手引きによる犯行も考えられることから、これらの雇用に当たっては、信用できる職場のローカルスタッフを介して募集すること及びその親族等を雇用する等して、十分配慮する。

○ 家族に対する注意 

・ 平素から防犯上の心構え、緊急事態の避難先等について話し合っておく。

・ 必要のない者に名前や住所・電話番号等を知らせない。また、電話が掛かってきた時には、不用意に家族の情報を話さないように注意する。

○ 長期旅行する場合

   一時帰国、旅行等で長期間留守にする場合は、少なくとも一つは室内灯をつけるなどして、在宅を装う設定を行う。また、不在期間等を大使館に連絡する。

(4)外出時の注意事項

○ 派手な服装、行動は慎み、必要以上に目立たないように心がける。当地はイスラム社会であることから、特に女性はノースリーブやショートパンツ等、肌を露出する服装は避ける。

○ 多額の現金、貴重品は携行しない。また、人目に付く場所で現金を数えない

○ 親切を装って声を掛けて来る者もいるので、他人には決して気を許さない。

○ バスやタクシー、エレベーターを待つ間も常に周囲に気を配る。(※エレベーター内等で体を触られる被害に遭った方もいます。)

○ 夜間の徒歩による外出は極力避け、努めて自動車を使用する。

○ バッグ等を持ち歩く際は、常に注意を怠らず、椅子、床等には絶対に放置しない。

○ 車から離れる場合は、確実にロックをして窓を閉める。また、座席や座席の下は荷物を放置しない

○ 走行時でも、車の窓を閉め、常にドアロックを掛けるよう心がける。

○ ホームレスがたむろするような場所には、絶対に近づかない。

○ 多くの人が集まる場所にはなるべく近づかない。人が集まっている場面に遭遇した時は、できるだけ早くその場から離れる。

特にデモの発生時には、興味本位でその場に留まることなく、素早くその場から離れ、決してデモ現場の写真撮影をするようなことはしない。(近年、写真撮影により身柄を拘束された事案が発生している。)

○ ブラックマーケットにおける換金、闇酒の購入、不法滞在者等が稼働するエチオピアン・カフェやマッサージ店の利用等、当国で違法とされている行為は絶対にしない。

    

被害に遭いそうになった場合のアドバイス

<相手が凶器を持っている場合>

・できるだけ落ち着き、相手を刺激する言動はしない。

・自分の命が一番大切なので、金銭目的強盗ならば、応戦せずに直ぐに差し出す。

・犯人が凶器を持っていると言いながら見せない場合、見せるよう要求する。

<相手が凶器を持っていない場合>

・身の安全を第一とし、要求する物を与える。

・相手の気を逸らせたり、混乱させるようにして逃げる。

・叫んで、周囲に異常事態を知らせる。(「Help!」や「Fire!」等よりも、甲高い悲鳴のような叫び声の方が効果的)

 

4.安全な交通の確保

(1)スーダン運転免許証の取得

スーダンは、日本が締結している「ジュネーブ条約」を締結していないため、当地では、日本の国際運転免許証は有効ではありません。したがって、スーダンの運転免許証を取得する必要があります。日本の有効な運転免許証を所持している場合は、交通警察に必要書類(大使館発行の運転免許証抜粋証明書、同証明書のアラビア語訳等)を付して申請し、視力検査と口頭試験等を経て、取得することができます。

(2)スーダンの交通事情

スーダンは、日本と異なる交通ルール(右側通行、赤信号でも右折可能等)、低レベルの運転マナー(見切り発進、二重三重の左折待ち等)、未発達の交通インフラ(道路の陥没、信号機の滅灯等)など、交通環境が整っていないため、運転する際には、下記の点に留意し、日本滞在時以上の安全運転を心掛けてください。

また、当国は、酒類の販売並びに輸入が法律で禁じられていますので、飲酒運転(酒酔い運転並びに酒気帯び運転)は厳罰に処せられる可能性がありますので絶対にしないでください。因みに、酒を飲んで屋外で騒いでいた青年が、40回の鞭打ちの刑に処せられた事例が最近ありました。

○ 時間的な余裕を持ち、ゆとりのある運転を心掛ける。

○ 後部座席であってもシートベルトを着用し、交通ルールを遵守する。

○ 周囲の車両(対向車、後続車、ロバ荷車等)、人の動向を注視する。

○ 路面状態の把握に努め、陥没や水溜まりは、可能な限り回避する。

○ ヒッチハイカーは絶対に乗せない。

○ ハブーブ(砂嵐)時には、運転しない。

<ハルツーム(首都)でよく見られる交通風景>

 ☞ 二重・三重の左折待ち停車車両。

 ☞ 信号無視、信号変わり目の強引な右左折。見切り発進。

 ☞ 方向指示器無点灯の右左折、車線変更、停車。

 ☞ 無理な追い越し。割り込み。逆行。

 ☞ 交差点内や幹線道路上の駐停車及び車両(故障車等)放置。

 ☞ 走行車両の直前・直後の歩行者横断。道路中央付近での横断待ち。

 ☞ 野良犬、野良猫、羊、山羊、ロバ荷車の横断。オート3輪の暴走。

 ☞ 道路上の障害物(岩、陥没、ゴミ類、古タイヤ等の自動車部品)

(3)交通事故対策

○ 平素から、自家用車の点検・整備を励行し、常に良好な状態を保持する。

○ 自動車保険は、保証内容を確認の上、必ず加入する。

○ 事故を起こした時には、安全な場所に移動し、すぐに最寄りの交通警察、職場等に連絡する。

<2013年における交通事故例>

2013年中、ハルツームにおいて在留邦人の方が関係する人身交通事故の報告は受けておりません。しかし、医療事情、補償体制が不十分なこの国においては、何よりも事故の当事者にならないことが肝心ですので、車両運転時のみならず、歩行時においても、車道を移動する際には細心の注意が必要です。

 

5.   テロ・誘拐対策

(1)スーダンのテロ情勢

現在、スーダン国内には、アル・カーイダ関係者はほとんどいないと言われています。しかし、2011年5月、米国軍にウサマ・ビン・ラーディン指導者が殺害された際、首都のハルツーム市内において、千人規模の追悼集会が行われました。当国は、イスラム教国であり、スーダン国内には、アル・カイーダの主義に共感を覚える人々は少なからず存在すると思われ、今後国内でイスラム過激派によるテロが発生する可能性は、低いものの皆無ではありません。

近年、スーダン国内ではテロ事件は報告されていませんが、過去において、次のような事件が発生しています。

     2007年8月、首都のハルツーム市内において爆発事件が発生。同事件では、3カ所の爆発物製造所が発見され、筒型金属爆弾、銃器、弾薬等が治安当局に押収された。また、80人以上が同事件に関連して拘束された。

     2008年1月、米国際開発庁(USAID)職員及びスーダン人運転手が、ハルツーム市内を車で移動中、イスラム過激派メンバーによって射殺され、前記爆発物製造所摘発事件との関連性が疑われた。本件犯行に関して5人が起訴され、2009年8月には死刑判決が言い渡された。

     2010年6月10日、上記5人の殺人犯のうち、4人が刑務所から脱獄し、脱走した内の1人は、既に身柄を確保されているが、報道によれば、1人は2011年5月にソマリアにおいて殺害されており、その他の2人は未だ逃走中である。

     2014年1月27日、午後2時頃、首都ハルツーム市内のロシア大使館前路上において、ロシア領事夫妻が近づいてきた男に刃物で切りつけられ軽傷を負う事件が発生。犯人は中央アフリカ出身であり、事件の直前、中央アフリカの親族から、兄弟がフランス軍の軍事作戦で命を落とした旨の電話連絡を受け、復讐のためにフランス大使館に向かったところ、間違えてロシア大使館に行き、犯行に至ったもので、現場で現地警察官に逮捕された。

(2)テロ・誘拐対策

ア 情報収集及び兆候の発見

テロ・誘拐は、周到な準備をする必要とするため、多くの場合何らかの兆候を伴います。職場や家庭の周辺、通勤途中において、日常と違う点がないかどうか、注意を払いましょう。また、現地の人(職場の現地職員や隣近所の人)と日頃からコミュニケーションを取り、情報のアンテナを張り巡らせましょう。

イ 誘拐の驚異の高まりに伴う注意喚起(2013年4月より継続中)

2013年4月8日以降、英政府が、スーダン全域、特に首都ハルツームにおいて、テロリストが欧米人を狙った誘拐を計画しているとして注意を呼びかけています。また、5月7日には、北アフリカを中心に活動するイスラム原理主義武装組織「マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)」の指導者の一人が、世界中のイスラム教徒に対して、あらゆる場所のフランス権益を攻撃するよう呼びかける映像メッセージを発出しました(5月8日付広域情報「AQIM指導者による脅迫メッセージ発出に伴う注意喚起」参照)。

これらの脅威情報は欧米人に対してのものですが、日本人を含む外国人がターゲットになる可能性があり、十分な注意が必要です。

ウ 安全の基本3原則の遵守

○ 目立たない

まず標的にならないことが最も重要なことです。目立つことはテロリストの攻撃目標になりやすく、且つ、その実行を容易にします。

○ 用心を怠らない

テロリストは油断に付け入ります。狙われていることの危険性を認識して、常に用心を怠らないことが重要です。最近は、警備の厳しい大使館等を避け、比較的警備の緩やかなホテル、レストラン等の「ソフト・ターゲット」を狙った爆弾テロが諸外国では多く見られます。国際会議の開催、政治的緊張の高まり等、世間の人の注目が集まっている時は、テロリストにとって自分たちの存在感を示す絶好の機会です。このような時は、外国人が多く集まる場所にはできるだけ近付かないようにしましょう。

○ 行動を予知されない

テロリストは目標人物の行動を徹底的に調べて、最も成功率の高い時と場所を選び実行に移します。通勤時間・経路、食事を取る場所等行動パターンが一定している者は、テロリストにとって一番狙いやすい標的となります。

エ 具体的な安全措置の励行

現下の情勢を踏まえ、当大使館においては、「7つの具体的な安全措置」と題して、安全対策に必要な7項目のポイントを設定しています。在留邦人の皆様は、日常生活において、常に高い警戒心を持っていただき、同安全措置を踏まえながら、細心の注意を心掛けてください。

    

【7つの具体的な安全措置】

 勤務時間終了次第、速やかに帰宅する。

 不要不急の夜間外出は控える。

   移動には、可能な限り、自家用車、公共交通機関を利用し(流しのタクシー・アムジャは使わない)、徒歩の移動には、単独歩行を避ける。

   通勤経路を頻繁に変える等、日常行動をパターン化せず、予知されにくくする。

   目立たない服装に心がける。特に女性は可能な限りベールと長いスカートを着用する。

   食料・水等をまとめ買い・備蓄して、できるだけ外食や買い物等の外出の回数を減らす。

   欧米権益施設(欧米系の在外公館、文化施設、企業等)の周辺には、可能な限り、近づかない。

 

(3)誘拐された場合の心構え

犯人にとって、人質は目的達成のための大切な切り札です。万一、不幸にして誘拐された場合には、無事に解放されるとの信念のもとに、次の点に注意して心身の健康の維持に努めることが重要です。

○ 無用の抵抗、挑発はしない。

○ 恐怖が心を支配しないよう、落ち着くことを考え、平静を取り戻す。 

○ 一般的には逃走のチャンスはないと考え、無理な脱出等は避ける。

○ 政治的・イデオロギー的議論は絶対にしない。相手にこちらが単なる「人質」ではなく、人格をもった「人間」であると分からせるために、折を見て、家族、趣味等の個人的な話題を持ち掛けてみる。

○ 犯人の指示に従う。しかし、常に威厳を保つ。

 

6.緊急連絡先(ハルツーム州

※ ハルツーム州以外の地域に滞在される方は、滞在地到着後、速やかに国際機関、警察、医療施設等の連絡先を確認されるようお勧めします。

警 察

○ ハルツーム州レスキュー警察(事件対応)

  (24時間対応電話:999、代表電話:0183777075)

○ ハルツーム州交通警察局(交通事故対応)

  (24時間対応電話:0183777777)

消 防

○ シビル・ディフェンス(火災対応)

※ 上記の警察「999」へ通報することにより、消防へ伝達され、

火災発生場所の担当支部から消防車が急行する。 

救急車

○ ハルツーム州保健省中央救急局(病人の救急搬送)

  (24時間対応電話:333)

 ※ 当国の公的な救急搬送制度であるが、台数に限りがあること、

現在地を正確に伝えることが困難であること等から、各自で車両を手配して病院へ搬送する方が確実である。また、独自の救急車を保有し、緊急搬送サービスを提供している病院もある。

病 院

※ 詳しくは、当大使館ホームページ「医療情報」をご確認ください。

http://www.sdn.emb-japan.go.jp/japanese_pages/medical_info.html

【総合病院】

○ Royal Care International Hospital(歯科もあり)

(代表電話:0156550150、救急車:左同)

○ Al-Zaytona Hospital

  (代表電話:0183745444、救急車:0183745000/5999)

 Fedail Medical Center

  (代表電話:0183766661、救急車:0912500500/0122222555)

○ Al-Faisal Specialized Hospital

  (代表電話:0183789555、救急車:0912444000)

 Doctor’s clinic

  (代表電話:0183471973、救急車:0183475374)

 Yastabshroon Medical Center

  (代表電話:0183237804、救急車:無し)

【その他】

 Sudan Eye Center眼科

  (代表電話:0120889883/0155886088)

 DaVinci Dental Center歯科

  (代表電話:0183469582)

○ Morsi Medical Center Oral & Dental Surgery(歯科)

  (代表電話:0155154154)

外国人登録

・滞在許可

○ 内務省入国管理局外国人課

  担当者:Mr.Hisham Yagoub (携帯電話:0912964710)

日本大使館

○ 代表電話:0183471601(もしくは)0183471602

FAX:0183471600

○ 窓口受付時間:午前8時00分~午後4時45分

○ 閉館日:金曜日、土曜日、祝日、年末年始

○ 緊急時の連絡先:0912300662(領事携帯電話)

 

○ 簡単な緊急時のアラビア語表現

「日本大使館」   = アッシファーラ・ルヤーバーニーヤ

「日本大使公邸」 = ベイト・ッサフィール・ルヤーバーニー

「助けて」       = アンキズニー       「怪我」   = ジャラフ 

「警察」     = シュルタ        「交通事故」 = ハーディス・ルムルール

「警察を呼んで」 = ウトゥルブ・シュルタ     「救急車」    = アラビーヤトゥ・ルイスアーフ

「泥棒」       = ハラーミー       「病院」      = ムスタシュファ

「火事」       = アルハリーク

Ⅲ 緊急事態における対処要領

内乱、クーデター、暴動等の緊急事態が発生した際には、当大使館としても全力でその対応に当たりますが、そのような状況下では、皆様が責任をもって自己の安全対策に万全を期するよう、自助努力も必要です。そこで、当大使館では、そのような時に皆様が迅速・的確に対応できるよう以下の通り、平素の心構えと必要な準備、緊急時の行動について必要な諸点をまとめました。

皆様は、以下を参考に、緊急時には落ち着いて対処できるよう心がけてください。

 

1.平素の準備と心構え

(1)連絡体制の整備

○ 在留届は必ず提出してください。また、記載事項に変更が生じた場合や帰国の際にも、その旨を当大使館に連絡してください。

○ 緊急事態はいつ起こるかわかりません。緊急事態の発生に備え、家族間、職場内で、緊急連絡方法を予め決めておいてください。また、お互いの所在を平素より明確にするようにしてください。

○ 緊急事態発生の際には、当大使館より情報を提供するともに必要な助言を行いますが、現地の騒擾によって電話回線等が使用できなくなる場合には、当大使館設置のFM無線機により必要な連絡を行うことがありますので、FM放送受信可能のラジオを備えておいてください。

周波数 ①87.5MHz、②88.5MHz

(2) 一時避難場所及び緊急時避難先

○ 一時避難場所の検討

内乱等による戦闘、騒乱に巻き込まれる可能性がある時は、常に周囲の状況に注意を払い、情報を収集して危険な場所に近づかないように心掛けてください。巻き込まれそうになった場合に備えて、避難場所は常日頃から頭に入れておくことが必要です。自分がどこにいるか(勤務先、通勤途上、自宅等)、自分がどのような事態に巻き込まれそうかなど、あらゆるケースを想定して各自の一時避難場所を検討しておいてください(外部との連絡が可能な場所が望ましい)。

○ 緊急時避難先

緊急事態発生時の状況に応じて、当大使館より当大使館又は大使公邸への避難を勧めることがあります。予め位置を確認し、そこまで至るルートにつき、幾つかのケースを想定して検討しておいてください。

  

   <大使館事務所>

     住 所:House No.67, Street 43, Khartoum One

     (ハルツーム1、ストリート43、ハウスNo.67)

     電 話:0183471601/0183471602

     FAX:0183471600

   <大使公邸>

     住 所:Plot No.206 & No.207, Garden City

     (ガーデンシティー プロット206&207)

     電 話:0183271048

FAX:0183284884

(3)緊急事態における携行品等、非常用物資の準備

  ○ 旅券、現金、貴金属等最低限必要なものは、直ちに持ち出せるよう保管しておいてください。

  ○ 緊急時には、一定期間自宅での待機を勧めることもありますので、非常用食糧、医薬品、燃料等を最低限10日分準備しておいてください。

  ○ 準備は、「3.緊急事態に備えてのチェックリスト」を参考にして下さい

 

2.緊急時の行動

(1)基本的心構え

緊急事態が発生、または発生する恐れがある場合、当大使館は皆様の保護に万全を期すため、所要の情報収集、情勢判断及び対策の策定を行い随時連絡いたします。平静を保ち、デマに惑わされたり、群集心理に巻き込まれることのないよう注意してください。

(2)情報の把握

○ 当大使館からは、電話、電子メール、SMS、FMラジオ放送等、その状況に応じて、有効な方法によって随時連絡いたします。

○ 緊急事態発生の際には、現地、海外報道、衛星放送テレビ等の視聴による情報収集を各自心がけてください。

 

(3)当大使館への通報等

○ 現場の状況や皆様の職場から得た情報など、随時、当大使館に通報してください。その他の在留邦人の方への貴重な情報となります。

○ 自分や家族または他の邦人の生命・身体・財産に危害が及ぶか、または及ぶおそれがあるときは、迅速かつ具体的にその状況を当館に報告してください。

○ 緊急事態発生の際には、お互い助け合うことが重要になります。そのため、当館から皆様にも、種々の助力をお願いすることもありますので、御協力お願いいたします。

(4)国外への退避

○ 事態が悪化し、各自または派遣先の機関等の判断により、あるいは当大使館の勧めに従い、自発的に帰国、第三国へ退避する場合、その旨を当大使館へ通報してください。当大使館への連絡が困難であったり、既に出国してしまった場合等には、日本の外務省海外邦人安全課(外務省代表電話 +81-3-3580-3311(内線5140))へ通報するようお願いします。

○ 「退避を勧告します」が発出された場合には、一般商業便が運行している間に、それを利用して可能な限り早急に国外へ退避してください。

○ 事態が切迫して当大使館から退避または避難のための集結を連絡した場合には、緊急避難先である当大使館又は大使公邸に集結してください。その際、しばらくの間、大使館等で待機する場合も想定されますので、可能であれば前記1.(3)の非常用物資を持参するようお願いします。また、緊急時には、自分及び家族の生命、身体の安全を第一に考え、その他の携行荷物は必要最小限にするようお願いします。なお、緊急事態発生時には、場合によっては当大使館にて、避難先への交通手段を手配することもあります。

○ 可能性のある国外退避のルートは以下のとおりです。

    (空路)

    大使館又は大使公邸→ハルツーム国際空港→カイロ(エジプト)、アブダビ、ドバイ(アラブ首長国連邦)、ドーハ(カタール)、ナイロビ(ケニア)、アディス・アベバ(エチオピア)

    (陸路)

    大使館又は大使公邸→ワド・メダニ→ガダーレフ→エチオピア国境→ゴンダール→(空路にて)アディス・アベバ

 

3.緊急事態に備えてのチェックリスト

旅 券

 

 

 

□6ヵ月以上の残存有効期間があることを確認する。(6ヵ月以下の場合は、当大使館に切り替え発給の申請をしてください。残存期間が1年を切った場合には、更新の手続きを開始できます。)。

□最終ページの「所持人記載欄」は、もれなく記載する。下段に血液型を記入しておく。

□スーダンでの外国人登録証、滞在許可証等は、いつでも持ち出せる状態にしておく。

□出国許可、再入国許可は常に有効なものにしておくことが必要。

現金等

□現金・貴金属品・小切手等の有価証券・クレジットカード等は、旅券同様直ちに持ち出せるよう保管しておく。

□現金は、家族全員が10日間程度生活できる外貨及び現地通貨を予め用意しておく。

自動車

□常時、使用可能な状態に整備しておく。

□燃料は、長距離の走行が可能な程度に給油しておく。

□車内には、懐中電灯・地図・ティッシュ等を備えておく。

携行品

□衣類・着替え

長袖・長ズボンが賢明。行動に便利で、人目を引くような華美でないもの。麻・綿等吸湿性、耐暑性に富む素材が望ましい。

□履物

行動に便利で、靴底の厚い頑丈なもの。

□洗面用具

タオル・歯磨きセット・石鹸等。

□非常用食糧

しばらく自宅待機する場合も想定して、米、調味料、缶詰類、インスタント食品、粉ミルク等の保存食及びミネラルウォーターを家族全員で10日間程度生活できる量を準備しておく。

自宅から他の場所へ避難する際にはこの中からインスタント食品、缶詰類、粉ミルク、ミネラルウォーターを入れた水筒(大型が望ましい)を携行する。

□医薬品等

家族用常備薬の他、常用薬、外傷薬、消毒用石鹸、衛生綿、包帯、絆創膏等を準備しておく。

□ラジオ

FM放送が受信できる電池仕様のもの。電池の予備も確保しておく。

□その他

懐中電灯、予備の強力バッテリー、ライター、ろうそく、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、ヘルメット、防災ずきん(応急には椅子用クッション)

 

  海外において「自分の身は自分で守る」ということは、あらゆる不測の事態を想定して、それに対してどのように対処していくかを常に考え、事前に必要な準備をしておくことだと思います。これは、海外で生活する人にとって一般的な常識であり、スーダンの生活においても例外ではありません。

「備えあれば憂いなし」の言葉通り、日頃からのこうした心と物の備えが、いざという時に役立ちます。その上で、特に大切なことは、滞在する国・地域の風俗・習慣、人々の考え方・気持ちをないがしろにしないことです。

皆様にとりまして、この「安全の手引き」が、スーダンにおいて身を守るための一助となることができたとしたら、これに優る喜びはありません。

それぞれの思いを胸に、このスーダンという国を訪れた皆様が、安全に安心して暮らせますことを心よりお祈り申し上げます。 

                                  在スーダン日本国大使館