JICA

2014/06/18

JICAプレスリリース:タンザニア連合共和国向け円借款契約の調印(2014年6月16日)

キーワード:アフリカの民間セクター整備, タンザニア連合共和国, JICA

国際協力機構(JICA)は、6月16日、タンザニア連合共和国ドドマにて同国政府との間で、15億円を限度とする「第11次貧困削減支援借款(Eleventh Poverty Reduction Support Credit: PRSC11)」の円借款貸付契約に調印しました。

本支援は、タンザニアにおける最上位の国家計画である「成長と貧困削減のための国家戦略II」(スワヒリ語でMKUKUTA II)の実現に向け、特に投資環境整備および公共財政管理の改善の二つの政策目標に焦点を当て、政策・制度の改善・改革に向けた「政策アクション」をまず設定し、同政策アクションの達成を確認の上、借款が供与されるという「ノンプロジェクト型借款」です。今般の借款供与は、タンザニア政府による2013/2014年度の政策アクションについての取り組みを評価したことによるものです。なお、本支援は、世界銀行との協調融資により実施しています。

タンザニアは、2000年以降、順調な経済成長を遂げており、今後2018年までの期間においても年率7パーセント前後の成長が見込まれています。MKUKUTA IIにおいては、貧困削減の方策として、成長と生産性の向上をより重視した取り組みが明確化されており、経済成長分野へ重点投入することが打ち出されています。世界銀行との協調融資によるPRSCの枠組みによる支援は、2006年度からPRSC9(2012年度)を除き毎年継続しており、これまでに国内歳入の増加、予算プロセスの透明化、電子会計システムの導入等の成果が上げられました。

今回(2013/2014年度)達成が確認された政策アクションは、タンザニアの競争力強化のための航路・陸路の通関手続きの合理化、経済特区の推進に関する政府窓口の一本化等です。これら政策アクションは、いずれもタンザニア政府の重要な課題であるとともに、その達成により、民間企業による貿易投資を促進することが期待されます。また、タンザニアは、内陸国を含む8ヵ国と国境を接し、周辺国の物流に影響力も大きいことから、本支援には周辺国の成長を後押しする効果も期待されます。これら政策アクションの達成には、JICAが派遣する運輸・交通分野の専門家の活動が大きく貢献しました。

タンザニアにおける貧困削減支援借款によるノンプロジェクト借款は本支援で終了しますが、タンザニアおよびわが国双方に資する新たなノンプロジェクト借款による支援を進めるべく、世界銀行を初めとするドナー機関とも連携しながら、検討を進めていく方針です。

※詳細はプレスリリース本文をご覧下さい。